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Posted by あしたさぬき.JP at

香りの力で認知症を予防する

2010年11月25日


香りの力で認知症を予防する

認知症、多くの人(本人や家族)が直面するこの病気。
今後ますます進む高齢化。

今、私が取り組んでいくべきところ。


鳥取大学大学院医学系研究科保健学専攻・病態解析学分野 浦上克哉

認知症の中で一番頻度が高いのがアルツハイマー型認知症である。アルツハ
イマー型認知症はもの忘れから始まるといわれているが、

実は嗅覚障害が先に起こる。最初に臭神経が障害され、次いで海馬の神経細胞が障害される。そこで嗅覚障害はあるが、もの忘れはまだないという状態で香りによる嗅覚刺激を行なえば認知症を予防できる可能性が考えられる

香りを発する物質としてアロマオイルを用いるが、どの種類を用いるかは文
献から有効性が期待されるオイルを絞込み詳細な検討を行なった。その結果、
レモンとローズマリーの配合が最も神経細胞を活性化させることが分かった。これらは昼間に使用して神経細胞を活性化し、また夜間には夜用アロマという
ことで真正ラベンダーとスイートオレンジの配合で使うと神経細胞の癒し効果
があることも見出した。アルツハイマー型認知症ではアロマセラピーにより顕
著に改善効果がみられた

これまでに我々の研究グループはアルツハイマー型認知症で嗅覚障害があり、
嗅覚機能検査が早期診断に役立つことを報告していたが、残念ながら予防や治
療に結びついていなかった。研究成果が予防や治療に直接結びつくことが臨床
研究者としては最高の喜びである。

参考文献
① 浦上克哉:これでわかる認知症診療、南江堂、2009.
② 神保太樹、浦上克哉:くすりに頼らない認知症治療Ⅱ、第4 章アロマセラ
ピー、ワールドプランニング、2009.
③ 浦上克哉:認知症、よい対応、わるい対応、日本評論社、2010.
  


Posted by みらい at 08:17Comments(0)香り